415日目
2003年6月8日(日)
【天気】晴れ
【記録者】とっこり
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「透明なイカをさばいて食う!」
昨日の夜からテントを張っているのは海水浴場。
イマリンビーチ
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そして今日は日曜日。
さらに今は6月。
夏といえば花火、まだ6月だからないと思っていたのにやってきました若者が。
夜中に花火を楽しむ若者が多数、テントを張っていた場所は砂浜から少し離れていたからそれほどうるさいというわけではなかったけど、酔っぱらったのが何をしでかすかわからないのが怖い。
とはいえ自分も若者(のつもり)、海水浴場で花火を楽しむことは悪いとは思わないしテントを勝手に張っているのだから文句は言えない。
気にしないようにしていた。
結局、夜中にちょっと騒がしかったくらいで睡眠に支障はなかった。
朝、起きてみてびっくり。
そこらじゅうゴミだらけなのだ。
花火の燃えかすとビール缶があたり一面に散乱している。
これだから最近の若者は・・・って思ってしまう。
騒ぐことに文句はないけどゴミを散らかしていくことは許せない。
酔っぱらっていたのかもしれないけど罪悪感という気持ちは持っていないのだろうか。
誰かが片付けるからいいと思っているのだろうか。
情けない。
悲しい。
同じ(!?)若者として恥ずかしい。
そしてこんな若者を生み出してしまった日本の社会に対して怒りを感じる。
今時の若いもんは・・・って言い放つ年配者は多いが、そんな若いもんを育てたのは彼らである。
子供は親の背中を見て育つ。
子供の行いを攻める前に自分の行動を考える必要もあるだろう。
子供の責任は親の責任だ。
たばこのポイ捨てしてませんか?
話がちょっと脱線してしまった。
朝からアドレナリンが吹き出したがいつも通りに出発。
日曜日の国道をすいすいと進む。
ここから肥前町を通って玄海町に抜ける国道204号線はぐいっと海岸線を外れて山へと入っていく。
大きくZを描くようにくねくねと道がうねっている。
バカ正直にくねってもいいが、ここは国道を外れて近道しよう。
地図には国道でもなく県道でもないローカル線が書かれているし、そこを走ったらずいぶんとショートカットできそう。
険しい道かもしれないことを伏せつつ(たこべーには黙って)近道を選んだ。
景色はGood
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げぇ〜きつい!
やっぱり険しかったというのがいきなりの感想。
国道に比べて勾配がハンパではない。
汗びっしょりの息ぜーぜーで静かな山道を登っていく。
登りのあとは下り、そしてまた登り。
たまに集落が現れてはまた山道になる。
登りきったところから見える海が最高にきれいだ。
どんなにきつい道でも景色がいいとがんばれる。
選んだコースは体力的には最悪だったが、田舎具合や景観や走ったときの爽快感は最高だった。
国道にはないおもしろさを感じることができてかなり満足、胸いっぱい。
へとへとになって玄海町に着いた。
スーパーで牛乳を買ってエネルギー補給してから昼食にしようと思って仮屋という地域にある公園へ向かった。
公園といっても公園らしいスペースはなく、すぐそばの船着き場で自炊することにした。
スパゲティをゆでて食べる。
簡単に済ませる。
さあ温泉に入りにいくか・・・と思っていたそのとき、一隻の船が帰ってきたようだ。
船といってもボートにエンジンが付いたような小さなタイプ。
その船からおじさんが2人降りてきた。
荷物が満載された自転車を見るなり
イカ、食うか?
と一言。
今釣ってきたやつだからうまいぞ〜と言ってイカを一パイくれた。
やった!イカだ!!
こんなにうれしいもらいものは珍しい。
何度も何度もお礼を言って見送った。
たかがイカ、されどイカ。
なぜこれほどイカで喜んでいるのか説明しよう。
今いる場所、ここは佐賀県の玄海町。
ここからすぐ近くの呼子町は最高にうまいイカが揚がることで有名な町なのだ。
つまり呼子町で揚がるであろう最高のイカと同じ漁場で取れたイカが、さっきもらったイカなのだ。
呼子町に行ったらイカを食わねばなるまい!と思っていただけにうれしさはひとしお、というわけ。
さあ新鮮なうちにさばいてしまおう。
包丁とまな板を取り出してきて、調理開始。
皮をはいではらわたを取り出して、さばき方は知らないけどなんとか見よう見まねで刺身風にスライスする。
意外にうまくさばけた気がする。
スーパーで売っているのとは違って透明だ。
パクッと一口・・・
おおおおおおおおおっ!!
うまいうまいうまいぃぃぃぃぃ!!
ぷりぷりっと噛みごたえがまったく違う。
足を食べると吸盤がきゅ〜〜〜っとくっついてくる。
取れたての新鮮なイカはこんなにも違うものなのかと愕然とする二人。
さっきスパゲティで満腹になったはずなのにあっという間にイカを食べ尽くしてしまった。
ごちそうさま、イカをくれたおじさん、ありがとう。
我々が日本一周を出発したところは愛知県刈谷市、そして今いるところは佐賀県玄海町仮屋。
微妙な「カリヤ」つながりに粋な幸せを感じる。
透明だ!
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ぎこちない手つき
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刺身をめざして
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お腹に入る5秒前
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近くにある福祉センターで久しぶりの温泉に浸かる。
湯はもちろんよかったし、休憩室には新聞・TV・血圧計があってずいぶんとくつろぐことができた。
ゆっくりしすぎて15時半、確か昼食のために仮屋に着いたのは11時だから計算すると4時間半まったく移動していないことになる。
ちょっと休憩が長すぎたか。
こんなペースで走っていたらいつまで経ってもゴールに着かない。
最近ちょっとわかってきた(遅い?)。
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