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自転車 |
自転車を選ぶ | ||
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どんなに丈夫な自転車を用意しても、長旅で荷物を満載となれば当然のようにトラブル(故障)は起きるものです。 人気のない山奥で自己修復できないようなトラブルが発生したら・・・ぞっとします。 そうならないための一番の対策はズバリよい自転車を選ぶこと。 自転車なんてどれも同じなんて思っていたら痛い目に遭うかもしれませんよ。 じゃあどんな自転車が長期ツーリングには適しているのか。 経験からするとMTB(マウンテンバイク)でしかやったことがないのでなんともいえませんが、一般的にMTBかランドナーを使う方が多いようです。 ランドナーはツーリングを目的としている自転車なので、あのドロップハンドルさえ慣れたら快適な旅になるかもしれません。 大学の自転車サークルなんかではだいたいこのランドナーに乗っているようですね。 荷物を積んだ方が安定すると聞いたことがありますが、乗ったことがないので分かりません。 MTBは名前の通り山用の自転車なので、オフロードにはめっぽう強いです。 つまりハードな使用にも耐えられるので多くの荷物を積んでもへっちゃら。 ただしホームセンターなどで売っている安物は耐久性に問題があると言われているので注意してください。 おすすめはGIANTのグレートジャーニーというモデル。 本体にキャリア前後が標準装備されているうえに専用のサイドバッグがついていて10万円を大きく下回る価格は、お得というほかはありません。 実際に使っている旅人は絶賛していました。 MTBにするときの注意点はタイヤ。 標準のブロックタイヤでは地面との摩擦抵抗が大きすぎて走りが重いので、できればあまりブロックのない細いタイヤに交換した方がイイです。
あと少ないですがロードレーサーを使って日本一周する人もいるようです。 ただしこの場合は荷物をほとんど持てないので、自炊はしない&キャンプもなしというぬくぬく宿泊施設利用タイプになるみたいですね。 とにかく走るのが好きな、いかにして速く日本をまわるかを追求する人ならこれがベストかも。 ただしお勧めはしません。 旅用の自転車は個人的にままちゃりがおすすめ。 自分を追い込むことが大好きなマゾタイプはこれでないと満足できないでしょう。 変速のない自転車で峠を越えるつらさは想像がつきませんが、旅人から尊敬のまなざしを受けることはまず間違いありません。 ページの先頭へ | 情報編の目次へ |
加世田市 | |
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2003年3月に立ち寄って大歓迎を受けた、鹿児島県加世田市。 九州の南端、薩摩半島の先の辺りにある人口2万人ほどの市だ。 どこにでもあるような普通の町なのだが・・・実は自転車にかかわる人達にとってはオアシスのようなところなのだ。 サイクルシティかせだ これが加世田市の持つもうひとつの顔。 そう、ここは自転車をベースとしたまちづくりをしている珍しい自治体。 「人々が健康で生き生きと暮らしていける地域社会、美しい自然を次世代に引き継いでいける地域社会の実現」をめざして自転車を中心とするまちづくりをしています。 具体的には、 自転車道やサイクリングターミナル等の整備 生活道路の段差解消など自転車を利用しやすい環境 お年寄りや障害者に配慮したユニバーサルデザインの導入 サイクリング会 自転車を使った健康づくり教室開催 サイクリンピックINかせだ 自転車で芸術作品を巡る「サイクルアートギャラリー」 家庭で不要になった自転車をリサイクルし、公用自転車として配置 毎週水曜日を「さわやかデー」として市職員に自転車通勤を奨励 「世界室内自転車競技選手権日本大会」(平成13年11月) と、まあ、取り組みの熱心さには驚くばかり。 じゃあこれだけのことをしているから、加世田市は見るからに自転車の街かというと、そんなことはなかった。 加世田市に入った途端に自転車の街というわけではなかった。 道路を走っていても歩道の段差がきついし、そこらじゅうに自転車道があるわけでもないし、市民の交通マナーだってそんなに高いとは感じなかった。 でもあちこちに自転車に関連する施設があるのは他の自治体とは違うかも。 「サイクルシティかせだ」の名を最も感じることができたのは、市役所に入ってからだ。 正面玄関にはごろごろと珍しい自転車が置いてある。 企画課に行くと懇切丁寧にサイクルシティの取り組みについて熱く語ってくれる。 そしてなんといっても市長がすごい。 ものすごい自転車好き。 玄関の自転車は市長が集めてきたものだし、市長室にも自転車関連グッズが並んでいたりする。 この市長がいるからこそサイクルシティが存在するのだと感じることができる。 現時点では、道路整備などのハード面、利用者の意識などのソフト面の両面でまだまだやらなければならないことが山積みといった印象をうける。 でも、市長や市の職員の自転車に対する想いが失せない限り、いつかきっとサイクルシティとして全国に名をとどろかせるのもそう遠くない気がする。 そしてそのときは、市民の自転車に対する意識も相当高まっているのではなかろうか。 ひとりの自転車乗りとして、この街を応援していきたい。
サイクルシティかせだに関する詳しいことはこちら ページの先頭へ | 情報編の目次へ |
バイコロジー(環境と健康) |
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自転車は健康にいい。 これは誰もが知っている事実です。 女性が気にするのが 足が太くなってしまうのでは? ということですが、よほど力一杯ペダルをこぎつづけない限り、競輪選手のように足が太くなるなんてことはありません。 また、無理のないペースで走っている状態は有酸素運動になるので、脂肪を燃焼するには最適でダイエットにいいとされています。 エネルギー消費量の点からするとウォーキングの方が脂肪燃焼効率はいいですが、ひざや腰を痛めている人なら自転車の方が負担が少ないのでいいでしょう。 景色を楽しみながらのんびりと自転車を走らせる。 幸せな気持ちになれてダイエットにいい自転車をどうかひとつよろしく。 こんなすばらしい自転車ですが、走るときに注意してほしいことがあります。 それはルート選び。 自転車の楽しみは、景色を楽しみ、おいしい空気を吸い、鳥のさえずりや草木のざわめきに耳を傾けることです。 もし車の交通量が多い道路を走ったらどうなるでしょう。 車にビクビクして景色を楽しむどころではなく、おいしい空気のはずが排気ガスを吸う羽目になり、果てしなく続く走行音に悩まされることになります。 せっかくの自転車の楽しみを味わえなくなります。 なるべく交通量の少ない道を選ぶようにしましょう。 のんびりと景色を楽しめるルートを探しましょう。 排気ガスを吸うサイクリングでは、健康にいいはずが逆に健康を害してしまいかねません。 自転車は環境にいい。 これも誰もが認める事実です。 もちろん自動車と比べて、バイクと比べてという条件の下でですが。 限りある地下資源を使わないですむ。 ガソリンを使わないから大気汚染を起こすことはない。 財布からお金が出ていくこともない。 おまけに健康にいいとくれば、これはもう乗るしかないでしょう。 自転車だって石油などの資源を使ってタイヤをはいてるし、鉱物を使ってフレームができているじゃないか! そんな批判が聞こえてきそうです。 ですが1か0か、アリかナシか、そんな話をしているのではないのです。 文明を否定しているのではないのです。 自動車よりもバイクよりも、構成部品で使用する資源は少なくガソリンなどの燃料もいらない。 環境への負荷が小さいと言いたいのです。 少しでも環境のことを考えたら自転車は最高の乗り物ですよと、そう言っているだけです。 無理に勧めませんがよろしければぜひ。 いいですよ、自転車。 ページの先頭へ | 情報編の目次へ |
法律 |
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自転車にも法律はある。 二人乗りをしてはいけないとか、夜間の走行ではライトを点灯するとか、自転車は原則として車道の左端を走るとか、飲酒運転はだめだとか、決めごとがある。 このへんをくわしく見ていこう。 ライトの無灯火 夜間、トンネル、濃霧ではライトを点灯することが義務づけられています。 違反すると、道路交通法第120条1項5号により、5万円以下の罰金。 無灯火の自転車がどれほど危険かというのは、自動車を運転してみるとよく分かります。 見えないんですね、自転車が。 法律で決まっているからライトを点灯するんじゃなく、自分の存在を示して安全を確保するために点灯したいものです。 ちなみにとっこり&たこべーは、それぞれライトを持っていましたが、夜間に走ることはなかったのでほとんど使用していません。 二人乗り、積載制限 自転車は、運転するもの以外に、人を乗車させてはいけない。 ただし、16歳以上の者が幼児用乗車装置に6歳未満の者1人を乗車させる場合と、4歳未満の者を背負い、ひもなどで確実にしばっている場合は許されます。 積載装置を備える自転車は、次の制限を越えない範囲で荷物を積むことができます。 ■重さ:30kgまで ■長さ:荷台の長さに30cmを加えたもの ■横幅:荷台から左右15cm ■高さ:地上から2m 違反すると、道路交通法第121条1項7号により2万円以下の罰金または科料。 重さ30kgまでとは・・・とっこりは違反してました。 横幅についてもサイドバッグはもとより荷台に積んだテントなど結構はみ出していた気がする。 左右15cmなんて無理ッスよ。 酒気帯び運転 自動車同様、自転車の酒気帯び運転は違法行為です。 道路交通法第117条2項1号により、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。 これはやってない。大丈夫。 通行 自転車は「車道」の「左側」を走るものです。 これ知っているようで知らない人が意外と多いような気がします。 道路交通法第17条では、 「車両は(自転車も軽車両という車両です)車道を通行しなければならない。」 とされていて、道路交通法第17条4項で 「車両は道路の中央から左の部分を通行しなければならない。」 とされています。 さらに、自転車は歩道を走らないといけないのでは?という問いに対しては、道路交通法第63条の4項に 「普通自転車(長さ190cm、幅60cm以下等)は道路標識等により通行することができることとされている歩道を通行することができる。」 と書かれています。 つまり、自転車が歩道を通行できるのは「標識等で通行できるとされている歩道」なんです。 でも現状は違いますよね。 車道を走るのが怖いからしかたなく歩道を走っている・・・そんな感じじゃないでしょうか。 いいんでしょうか、これで。 怖い思いをしながら車道を走っていると、邪魔者扱いされてクラクションを鳴らされる。 かといって歩道を走っていると、歩行者の邪魔になるし段差やガタガタがひどくて走りにくい。 なんとも立場の狭い乗り物ですな、自転車というやつは。 ページの先頭へ | 情報編の目次へ |
輪行 |
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自分の自転車で北海道をツーリングしたい。 ツーリングの魅力を知っている誰もがもつであろう夢のひとつだ。 北海道から遠く離れた土地に住む者にとっては自転車をなんとかして現地に送らなければならない。 宅配便で送るという手はあるが、他に方法はないのだろうか。 ヨーロッパの自転車先進国では、電車やバスにそのまま自転車で乗り込むことができるようだが、我らが日本ではまだまだ実例が少ないようだ。 そのまま自転車と一緒に乗り込めたらラクチンなのに。 家から出発するツーリングでは行動範囲に限りがあって、なかなか遠くには行けないという現実がある。 車に自転車を積み込める人ならちょっと行動範囲も広がるだろうけど、それでもやっぱり九州の人が北海道に行くのは大変な苦労を伴う。 そこで登場するのが輪行という方法。 輪行というのは、自転車を持ったまま電車やバス、飛行機などの交通機関で移動すること。 という感じで僕は解釈している。 厳密な定義は知らないけどだいたいこんなところだろう。 MTBやロードレーサー、ランドナーなどの自転車は前後のタイヤを取り外すことができるので、タイヤとフレームをバラバラにして袋に詰めてしまえばコンパクトになるというわけだ。 自転車屋さんに行くと輪行袋という専用の袋が売られているからチェックしてみるといい。 重さは当然変わらないので持ち運びは大変だけど、電車だってバスだって飛行機だって荷物として持ち込めるから、北海道だろうが海外だろうがどこへだって行けてしまう。 ちなみに・・・ 我々の日本一周では2回、輪行をしている。 1回目は愛知県→沖縄県のフェリーで。 フェリーは自転車をそのまま乗せることができる乗り物だが、その料金は約4500円。 2台で9000円だ。 それが輪行して手荷物として持ち込むとタダ。 タダなんです。 自転車をばらす手間と、重い荷物を持ち歩く苦労、到着してから自転車を組み立てる手間を考えたらもしかしたら輪行に意味はなかったかもしれない。 でも貧乏旅行に9000円は大きな出費。 手間をかけて出費をおさえるのは長旅の基本です。 2回目は沖縄県→鹿児島県。 こちらは飛行機での輪行でした。 飛行機に自転車をそのまま乗せる場合、貨物扱いになるとのことで料金がべらぼうに高くなるらしいので、これはイカンと思って輪行しました。 手荷物は15kgまで、それ以上は追加料金を頂きます。 というようなルールがあるらしく、荷物預かり所では重さを量っていたようですが、40kg以上あるのに追加料金はとられず。 なぜかわからないまま旅客運賃だけで鹿児島空港に飛び立ったのでした。 さてここでひとつ、飛行機輪行のときに注意することがあります。 手荷物はいったん手荷物カウンターで預かってもらい、到着した空港で受け取るのですが、その間は空港の職員さんの手によって運搬されるのです。 ポイポイと放り投げられるほど軽くはないですが、乱暴に扱われてしまうとスポークが折れたりすることもあるようです。 厳重に梱包するか、運を天に任せるか、どちらを選びますか? ページの先頭へ | 情報編の目次へ |
旅立つ前に |
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