306日目
2003年2月18日(水)
【天気】くもり時々晴れ時々スコール
【記録者】とっこり
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「無事生還」
目が覚めた。
ちょっと寒い。
手袋をはめて靴下をはきつつデイバッグに足をつっこんで、そして雨具を着て寝るというふうにありったけのものを着て寝たのだが、やはり寝袋がないと南国とはいえ2月は寒いようだ。
テント内がひんやりとしている。
今何時だろう、疲れてぐったりの状態で眠りについたから朝まで目が覚めないと思われた。
午前5時くらいか・・・あれ?
まだ午前2時!!!?
やっぱり寒さのせいで熟睡できなかったのだろうか。
いや待てよ、暗くなってからすることがないから午後8時にはすでに寝ていた、ということは6時間は寝たことになるではないか。
充電が完了したから目が覚めただけなのか?
まあどっちでもいいや。
それにしても静かだ。
日中はいろんな音が聞こえた。
聞いたこともないような鳥の鳴き声。
耳元をうざったく飛び回る虫の音。
風で揺れ動く草木のざわめき。
それらが今は全く聞こえない。完全な静寂とはこういうものか。
キーーンという耳鳴りが聞こえてくるくらい耳から音を拾えないでいる。
なんかすごく落ち着く。
さあ今日もがんばるぞ・・・・(ぐーーぐーー)
こんな装備で山中泊
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午前7時起床。
結局10時間睡眠だ。寝過ぎじゃないのか??
朝から自炊をしてインスタントラーメンを食べて、テントをたたんで撤収し、第二山小屋跡を出発する。
ルートはわかっている。昨日歩いてきた道を戻るだけだ。簡単簡単。
足取りは軽い。
はずだったのに立ち止まる回数が多い。
分岐がやたらと目立つのだ、同じ道を逆走しているだけなのになんでこんなにわかりにくい分岐ばかりなんだ?
イノシシ狩りで山に入った地元住民がつけた道だというのは承知している。
わかっているのに、昨日は充分見分けられたのに今日はとんでもなく苦戦している。
ちょっと進んで「あら違った」って戻ってもう一方の道へ、というのを何度かやりながら少しずつ前進していく。
・・・あれ?分岐でもないのに道がなくなった。
昨日通ってきた道を逆走しているはずだ、なのに目の前には人が歩いて踏み固められた道が忽然と消えてなくなっていた。
えっ!?なんで??
もしかして知らないうちに分岐があって間違えたのか?ちょっと戻ってみる。
分岐なんてない、どういうことだ。何が起こった?
焦る、二人で混乱する。この状況でやるべきことはなんだ。
先を進むのは危険だ。わかるところまで戻った方がいいだろう。
ゆっくりと、分岐がないか探しながら今歩いてきた道を戻る。
・・・どこまで戻ればいいんだ・・・けっこう戻ってるぞ・・・
あ、あった。ここだ。
こいつはわかりずらい。逆走ルートだからこそ迷いそうな分岐になっている。
看板も何もないジャングルルート、危険な道だとあらためて感じる。安堵のため息がもれる。
気を取り直して歩き始める。
いたって順調。
しばらく軽快に歩いていると人の話し声が聞こえてきた。
横断ルートに入ってから初めて他のトレッカーに会う。
よ〜し、ちゃんとあいさつしないとな、と思って歩いて近づく。
あら?大学生5人組だ。
昨日遊覧船乗り場で見かけたあの大学生らがなんで今頃ここを歩いているのだ?
我々よりも一便遅い遊覧船で来ているはずだから第二山小屋跡よりももっと先にある第一山小屋跡に泊まっていると思っていたのに。
頭にクエスチョンマークを浮かべながら聞いてみると、どうやら途中で道を間違えたらしい。
カンピレーの滝から先にある岩場を歩くところを、そっちではなく山道へ入っていったという。
間違えたままどんどん進んでしまって、途中で気づいて引き返して1日ぶんロスして今やっとここに来たという。
5人もいて地図もしっかりしたのを持っていて、なんでもっとはやく間違いに気づかないのだろうか。
マヤグスクの滝には日程の遅れから行けそうもないと言っていたのが我々としては残念だ。
せっかくここまで来ているのならぜひ滝を見て欲しいと思う。
まあ彼らの言い分にも我々に対して「せっかくここまで来てるんだから横断すればいいのに」という気持ちがあるだろうけど。
(数日後、石垣島で彼らを見かけた。無事横断できたようだ。)
ジャングルを抜けた!
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この出会いのあとは順調に歩いて、難なくカンピレーの滝までたどり着いた。
ここまで出てきてようやく西表ジャングルを抜けたという実感が沸く。
やった!!
たいしたケガもなく、ハブにやられることもなく無事で生還できてうれしい。
いやマジで。
まだあと1時間ほどトレッキングが残っているとはいえ、遊歩道完備では緊張感はゼロ。
鼻歌混じりですたすた歩いて軍艦岩に到着した。
遊覧船に乗り込んで浦内川を下って、河口の船着き場に戻ってきた。
無事でなにより
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これにてマヤグスクトレッキングツアーは終了。
昼食を食べるためにさっさとキャンプ場へ戻ろうと思って自転車をこぎ出す。
1分後、ぽつぽつと雨がこぼれ落ちてくる。
空がとんでもなく急速に暗くなっていくのを見て取った我々は「一雨くるな」と感じて近くの食堂に入った。
席に座って注文を取ってもらってしばらくすると
ザーーーーーーーーーー
ザザ
ザザ
ザザザァァァァァーーーーー
豪快な雨。熱帯地方特有のスコールだ。
一気に降ってあっという間にあがる。
この雨をトレッキング中に受けていたら・・・恐ろしい。
雨具こそあるものの、荷物は全て濡れるだろうし靴だってびしょぬれになるはず。
おまけに道はぬかるんで危険な状態となる。
貧弱な装備で出かけたからもしスコールにやられていたらマヤグスクの滝まで行けなかったかもしれない。
もしかして幸運だったのか?
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移動 |
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出発地 |
沖縄県西表島 第二山小屋跡 |
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到着地 |
沖縄県西表島 ほしずな亭キャンプ場 |
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今日の出費 |
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2200円 | | | |
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走行データ |
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走行距離 |
5.1km |
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総走行距離 |
8635.6km |
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走行時間 |
21分 |
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平均速度 |
14.2km/h |
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トレッキングデータ |
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第二山小屋跡→カンピレーの滝
カンピレーの滝→マリユドゥの滝
マリユドゥの滝→軍艦岩 |
8:30→9:50 (休憩10分) 10:00→10:10 (休憩0分) 10:10→11:00 |
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