171日目
2002年10月7日(月)
【天気】雨
【記録者】とっこり
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「大事故!リタイヤ?」
昨日の夜中から降り出した雨は朝になってもおさまっていなかった。
しばらくは朝食を食べながらのんびりしていたが、ここでもう一泊するにしてもテントを張りっぱなしにするのはまずいだろうと、荷物をまとめてテントをたたんだ。
ごろごろと寝転がって読書していると、午前8時くらいには雨が上がった。
太陽も顔を出していたのでチャンスとばかりに出発した。
標高800mの峠を越えて、路面の濡れた道路をかろやかに下っていく。
ちょっと怖い。
しばらく下っていくと国道121号線とぶつかるT字路があって、我々はここで左に曲がる予定だった。
「今市46km」
という看板を確認してカーブを曲がった。
ちらっと後ろを確認するとたこべーがずっと後ろにいるのがわかった。
ということはこっちの姿も見えているはずだからちゃんと曲がってくれるだろう。
安心してさらに国道を下っていく。
500〜600mくらい走ったところでミラーで後ろを確認した。
たこべーがついてきていない。
変だな。
そう思ってしばらく停まって待つことに。
・・・来ない。なにかあったんだろうか。
心配になってもと来た道を登っていく。
するとさきほどのT字路のところで道路わきに座っているたこべーを発見。
車にひかれてはいないようだ。
近づいていって何があったのか訪ねる。
「・・・・・・・・・・・・・・・ころんだ。」
見ると右目の下のあたり、おでこ、左ひじから血がにじんでいる。
聞くとこのほかにも両方のひざ、腰のあたりにも出血があるという。
・・・いったいどんな転び方をしたんだろう???
とりあえずウェットティッシュで傷口をふきとり、しばらくはそのままじっと座らせておく。
頭を打っているからだ。
精神的にも参っているようなので落ち着かせないといけない。
しばらく話をして時間をつぶした後、落ち着いてきた様子を確認してから近くの民家へ消毒液を借りに走った。
2軒チャイムを鳴らしてみたが応答がない。
次にガソリンスタンドに行って聞いてみるがここにはない。
焦る気持ちを抑えて近くの駅に駆け込む。
駅員さんに聞くと消毒液はあるという。
しかも駅の休憩室で休ませてもらえるという。
ありがたい!
痛々しい・・・
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すぐにたこべーのところまで戻って事情を話し、駅まで歩いてつれていく。
駅員さんは親切に対応・処置してくれた。
しばらくは横になって安静にしていた。
少し頭が痛いらしい。
こんな状態では今日は自転車に乗るべきではないだろう。
この付近で宿を探さなければならない。
駅員さんに聞いてみるとこの辺は宿が少ないそうだ。
少なくてもあるのならと、かたっぱしから電話をかけてみる。
「明日たくさんお客さん来るから今日はちょっと・・・。」
明日忙しいのになんで今日のお客さんを断るの?次の民宿にかけてみる。
「今は営業してないんです。」
なんだよがっかり。
ちくしょう、もう一軒。
「明日運動会があるから朝早いんです。だから・・・。」
はぁ、そんな理由で断るなよ!
ラスト、あとこの一軒しかない。
・・・・・・・でない。
終わった。
確実に宿に入るには今いるところから20km走らないといけない。
事故の直後で20kmは無理だろう。
しょうがない、近くでテント張るか・・・。
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